マザーツリー、エレンが描きたかったもの♡




これはわたしが15歳の頃、

アメリカ・メイン州の森の中にある

Camp Med-O-Lark に1ヶ月間滞在した時の

体験記です。




わたしのバンガローでは、10人のキャンパーと2人のリーダーが一緒に暮らしていました。そこは、トイレとシャワーが付いた、小さな丸太小屋でした。



わたしのベッドの目の前に、リーダーのひとりであるエレンのベッドがあって、彼女のベッドの横には大きな大きなキャンバスが置かれていました。



わたしがはじめてキャンプに来た日、バンガローに案内されて最初に目に飛び込んできたのは、エレンの大きな真っ白いキャンバスでした。




Camp Med-O-Larkの全体図。

わたしのバンガローはいちばん右側の湖に近い位置にありました。



次の日から、エレンは絵を描き始めました。



最初は下書きをしていて、何日か経ったら油絵の具で色を塗り始めました。毎日毎日、エレンの絵が出来上がっていくのを見ているのが楽しくて、わたしはエレンに、「いつ完成するの?」としつこく聞いていました。



そうして完成した絵は、不思議なパワーを持っているように見えました。





大きな木の下に人がふたり、重なるように描かれていて、人のからだが木の幹みたいでした。ふと、「マザーツリー」という言葉が思い浮びました。



Camp Med-O-Larkは、L.L.Beanで有名なメイン州のポートランドにほど近い、深い森の中にあって、そこはひとりで帰ろうと思っても絶対に帰れないような場所でした。大きな木々に囲まれて、目の前には海のように広ーい湖があって、夜になると辺り一面真っ暗で、夜空に輝く一面の星たちだけが頼りでした。



真っ暗闇の夜の森は何が潜んでいるのかわからなくて、とても恐ろしかったけれど、昼間の森は木々が生き生きとして見えて、わたしたちを優しく守ってくれているようでした。



エレンからは、絵についての説明は何も聞かなかったけれど、エレンが描きたかったのはわたしたちを見守ってくれているこの森のことだったのかなぁ(^^)



東京で鬱々としていたわたしの心も、いつの間にか穏やかで前向きな気持ちに変化していました。それは、Med-O-Larkの豊かな自然の中で安心して過ごしながら、色々な国から来た人たちの心に触れることで、わたしの世界がぐんと広がったからに違いありませんでした。



バンガロー入り口にて。

カナダ行きのショートトリップについてのミーティング中。




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